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クリニックのAI活用

クリニックで、AIにできること

クリニックのAIというと画像診断の話が浮かびますが、あれは医療機器の領域で、専門の審査と判断の世界です。このページで扱うのは、その手前。受付と事務の机で毎日起きている、電話、問診、記録の話です。ここが、いま一番実例が積み上がっている場所です。

実例①

鳴りやまない電話を、AIが受ける


診療中に鳴り続ける電話は、受付の手を止め、待合の患者さんを待たせます。ある調査では、約86%のクリニックが電話対応に大きな負担を感じていると報告されています。

AIが電話の一次対応をする仕組みでは、予約の受付や変更、よくある質問への回答を24時間受けられます。導入した医療機関で、電話の応答率が21%から52%に改善し、「つながらないので他院へ」という取りこぼしが減って紹介件数が1.7倍になった事例や、予約変更の電話対応を最大7名体制から4名で回せるようになった事例が紹介されています。

出典: nomoca.net

出典: drjoy.jp

実例②

問診を、待合室の前に済ませる


紙の問診票を書いてもらい、口頭で聞き直し、電子カルテに転記する。この流れを、来院前のスマホ入力やタブレットのAI問診に置き換える事例が広がっています。あるクリニックでは、初診の受付から診察室への案内までが平均15分から5分に縮まり、受付の問診対応が月30時間減ったと紹介されています。AIが回答に応じて追加の質問を選ぶので、紙より深い問診になるとされています。

出典: arc-hack.com

出典: koromo.io

実例③

カルテの下書きを、診察の会話から作る


カルテ記載に医師1人あたり1日60〜90分を使っている医療機関は珍しくない、と報告されています。診察中の会話をAIが文字起こしして、SOAP形式のカルテ下書きに整理するサービスが実用段階に入っていて、2025年には兵庫医科大学病院が大学病院として初めてこの種のツール(medimo)を導入したと紹介されています。医師は下書きを確認して直すだけになり、夜のカルテ残業を減らす方向の道具です。

出典: koromo.io

出典: uravation.com

つくばのクリニックに翻訳すると


開業医の環境は、制度の側から変わり続けています。医師の働き方改革(2024年)で時間外労働に上限が付き、マイナ保険証への移行、電子カルテの標準化と、事務のデジタル化は「いつかやる」から「順番の問題」になりました。

順番のおすすめは、①電話の一次対応(効果が一番見えやすい)、②Web問診・AI問診、③カルテの音声下書き、の順です。どれも月額制のサービスとして提供されていて、院内にシステムを組む必要はありません。

そして、この業種でこそ大事な線引きをひとつ。診断と治療の判断は、このページの話の外側です。 ここに書いたのはすべて、判断の手前の事務を軽くする話です。それから、患者さんの情報をAIサービスに通す場合は、同意の取り方とサービス側のデータの扱いを、導入前に確認するのが前提です。この確認も相談で一緒にできます。

よくある質問


Q. 高齢の患者さんが多いのですが、AI電話は使えますか。

ボタン操作ではなく会話だけで完結するタイプが出ていて、高齢の方でも抵抗が少なかったという調査結果を示すサービスもあります。導入前に自院の患者層で試せるかを確認するのが確実です。

Q. 患者情報をAIに入れて大丈夫ですか。

サービスの契約と設定によります。医療向けに提供されているサービスはデータの扱いを明示しているのがふつうで、そこの確認が導入判断の中心になります。汎用の無料AIに患者情報を入れるのは、やめてください。

Q. スタッフが嫌がりませんか。

電話と転記はスタッフ自身が一番負担を感じている仕事です。「仕事を奪う」ではなく「電話から解放する」導入は、現場の歓迎で始まった事例が多く紹介されています。

最初の一歩


受付スタッフに「一日に電話で何回、同じ質問に答えているか」を数えてもらってください。診療時間、予約の変更、予防接種の可否。その回数が、AIが最初に肩代わりできる仕事の量です。

最初の一歩

まずは、お話を聞かせてください。

売り込みはしません。お話ししてみて合わないと感じたら、断ってください。

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