簡単にいうと
汎用人工知能のことです。特定の作業だけでなく、人間のように幅広い知的作業を一通りこなせるAI、という目標を指す言葉で、いまのAIがそこに到達したという意味ではありません。
誤解しがちなこと
「もうAGIは完成している」も「ただの空想」も、どちらも極端です。実態は、各社が目標として掲げている途中の概念で、そもそも何をもって到達とするかの定義自体が定まっていません。ニュースでこの言葉を見たら、事実の報道ではなく将来の話をしていると読むのが安全です。
詳しく説明すると
AGIとは、特定の用途に限らず、人間のように幅広い知的作業をこなせる人工知能を指す言葉です。読み方はエージーアイで、日本語では汎用人工知能と訳されます。
この言葉がある理由は、いまのAIとの対比です。現在のAIは、文章、画像、翻訳と守備範囲を広げてきましたが、それでも「与えられた枠の中で優秀」という性格が残ります。枠を自分で越えて、初めての種類の問題にも人間のように取り組める段階を指す看板として、AGIという言葉が使われています。
たとえるなら、道具箱と万能職人の違いです。いまは電動ドライバーやのこぎりといった優秀な道具が増えている段階で、AGIは「何の現場でも段取りから任せられる棟梁」にあたります。道具がどれだけ増えても、それが棟梁の誕生と同じ意味かどうかは、別の問題です。
経営者にとっての実益は、ニュースと投資の読み方にあります。「AGIに近づいた」という見出しは、定義が定まっていない目標への進み具合という、そもそも測りようのない話です。読み飛ばして構いません。一方で、目の前のAIが見積書の下書きや議事録の整形をこなせるかどうかは、今日確かめられる事実です。会社の判断は、看板ではなく事実の側に載せてください。
注意点として、この言葉は期待と不安の両方を煽る使われ方をします。「AGI時代に乗り遅れるな」という営業文句も、「AGIで仕事が消える」という不安も、未定義の言葉の上に建っている点では同じです。土台が言葉だけの話に、急いで乗る必要はありません。
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