簡単にいうと
自社の資料やルールを覚えさせて、自社の仕事に合わせた答えを返すように仕立てたAIのことです。「貴社専用AI」という売り文句で提案されることが増えています。
誤解しがちなこと
「専用」と聞くと一から作った特注品を想像しますが、実際の中身は、既存のAIに社内資料を参照させる仕組みがほとんどです。仕立て方には数種類あって、費用も手間も桁で違います。どの方式かを聞かずに「専用AI」の一言で検討するのは、間取りを見ずに家を買うのに似ています。
詳しく説明すると
カスタムAIとは、自社の文書・ルール・言葉づかいを反映して、自社の業務に合わせた応答をするように仕立てられたAIのことです。社内専用AI、貴社専用AIなどの呼び名で提案されます。
まず知っておきたいのは、仕立て方が一種類ではないことです。大づかみに三つあります。一つ目は、指示文にあらかじめ会社のルールを書き込んでおく方法。もっとも手軽で、費用も小さい。二つ目は、質問のたびに社内資料を検索して、見つかった内容を根拠に答えさせる方法。RAGと呼ばれる仕組みで、現在の主流です。三つ目は、モデル自体に追加の学習をさせる方法。ファインチューニングと呼ばれ、手間も費用も段違いに大きくなります。
たとえるなら、既製服の着こなしを整えるか、お直しに出すか、生地から仕立てるかの違いです。見た目の呼び名はどれも「あなたに合わせた服」ですが、値札はまったく別物です。
実務での要点は、この構造を知ったうえで提案書を読むことに尽きます。「貴社専用AIを構築します」とあれば、聞くことは三つ。三つのうちどの方式か。参照させる社内資料の整理は誰がやるのか。そして、資料を預ける先はどこで、学習に使われない設定になっているか。方式の名前で答えられない提案は、値段の根拠も答えられません。
注意点として、専用にすれば間違えなくなる、わけではありません。参照する資料が古ければ答えも古く、整理されていなければ精度も出ません。専用AIの実力の半分は、渡す資料の側で決まります。
最初の一歩
まずは、お話を聞かせてください。
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