簡単にいうと
AIの学習方法のひとつで、人間の脳の神経のつながりをまねた計算の仕組みを何層も深く重ね、データの中の特徴を機械に自分で見つけさせるやり方です。いまの生成AIの土台になっている技術です。
誤解しがちなこと
「ディープ」は思考が深いという意味ではありません。深いのは計算の層の重なりのことです。ディープラーニング搭載と聞くと特別に賢そうですが、いまではAIと名の付くものの多くがこの技術の上に作られていて、それだけでは優位性の説明になりません。
詳しく説明すると
ディープラーニングとは、脳の神経回路をまねた計算の仕組みを何層にも重ねて、データの特徴を機械が自分で見つけられるようにする学習方法のことです。日本語では深層学習と呼ばれます。
この方法の何が新しかったのかというと、「注目のしかた」を人間が教えなくてよくなった点です。以前の方法では、たとえば写真から猫を見つけさせるのに、耳の形や毛の模様に注目しろ、と人間が手がかりを設計していました。ディープラーニングでは、大量の実例を見せるだけで、機械が手がかり自体を発見します。2010年代に画像認識の精度を大きく引き上げ、そこからDXブームの主役級の言葉になりました。
たとえるなら、新人教育のやり方の違いです。マニュアルを渡して手順どおりに動かすのが従来のプログラムで、大量の実例を見せて勘所をつかませるのがディープラーニングです。勘所を自分でつかんだ新人は応用が利く代わりに、なぜその判断をしたのかを説明しにくい。この技術の強みと弱みは、そのまま人の勘の強みと弱みに似ています。
経営者がこの言葉を自分から使う場面は、正直なところ多くありません。実益は宣伝文の読み方にあります。「ディープラーニング搭載」「AI技術を採用」は、今日では炊飯器にマイコン搭載と書くのに近い、ほぼ標準装備の宣言です。読むべきはその先、何のデータで何を学習させ、あなたの仕事の何が変わるのかという具体です。
なお、当辞典の「学習」はAIが賢くなる過程の全般を指す言葉で、ディープラーニングはその具体的な方法のひとつ、という関係です。
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