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司法書士・行政書士のAI活用

司法書士・行政書士で、AIにできること

士業のAI活用には、他の業種にない前提がひとつあります。独占業務との線引きです。登記・供託手続きの代理は司法書士の、官公署に提出する書類の作成代理は行政書士の独占業務で、AIの持ち場はその手前の「下書きと下ごしらえ」まで。最終判断と責任は資格者本人。この線を最初に引いたうえで、実例を見ていきます。

実例①

相続の波を、下ごしらえで受ける


相続登記は令和6年4月から申請が義務化され、相続案件の相談と書類仕事は構造的に増えています。ここにAIを入れた事務所の報告があります。所属司法書士5名の司法書士法人が、相続関係説明図の作成や資料整理をAIで支援する構成を導入し、相続案件1件あたりの内勤時間が平均5時間から1時間20分に短縮されたと紹介されています。司法書士事務所がAIで書類・記事・議事録の作成を統合的に効率化し、業務時間を6分の1にした実績も公開されています。

出典: uravation.com

出典: cast-er.com

紙の戸籍や登記事項証明書の山をOCRでデータ化し、入力と突き合わせの負担を減らす使い方も、相続案件で特に効果が大きいとされています。

出典: ai-keiei.shift-ai.co.jp

実例②

申請書類のドラフトを、AIが起こす


登記申請書や議事録、行政書士なら建設業許可や在留資格などの許認可申請書。フォーマットは決まっているのに案件ごとの記載で時間を取られる書類は、AIがドラフトを起こして人が判断と確認に集中する分担に向いています。「ドラフト→資格者確認→修正→提出」の運用ルールを最初に明文化することで、独占業務に抵触せずに効率を得られるとされています。

出典: uravation.com

外国人クライアントとの連絡や海外資料の翻訳にAI翻訳を使い、国際業務の敷居を下げている事務所の実践も紹介されています。

出典: s-legalestate.com

実例③

事務所の知識を、聞ける形にする


家族信託を扱う事務所が、書籍・ブログ・講演資料・ひな型を社内データベースにまとめ、AIに質問できるチャットボットを用意した実践が紹介されています。新人でも先人の知恵に自分でアクセスでき、代表への質問が経営判断に関わるものだけに絞られて、質問対応の時間が大きく減ったとされています。属人化しがちな専門知識を、事務所の資産に変える使い方です。

出典: s-legalestate.com

AIに渡してはいけないもの


この業種は、線引きの話が実例と同じくらい大事です。

出典: uravation.com

つくばの事務所に翻訳すると


つくば周辺は、この仕事の需要が二方向から増える土地柄です。ひとつは相続。中心部の若さと裏腹に、周辺地区の高齢化は進んでいて、義務化された相続登記の相談はこれから積み上がります。もうひとつは国際業務。研究機関と大学がある街には外国人研究者と留学生が多く、在留資格や各種手続きの相談は行政書士の足元にある需要です。

どちらも「書類と資料整理の量」で事務所の処理能力が決まる仕事です。順番は、①議事録と文書ドラフトから始めて、②相続案件の資料整理の型を作り、③事務所ナレッジの整備へ。効率化で浮いた時間を、依頼者への説明と傾聴(AIにできない側)に置き直すところまでが一式です。

よくある質問


Q. AIに仕事を奪われる士業と言われますが。

自動化が進むのは転記・整理・下書きです。依頼者の事情を聞き取り、判断し、責任を持つ部分はAIの外側で、義務化で増える相続需要を考えれば、処理能力を上げた事務所ほど受けられる仕事が増える方向の変化です。

Q. 依頼者に「AIを使っているのか」と聞かれたら。

使っている範囲と確認体制を正直に言えるのが一番強い答えです。「下書きにAIを使い、内容の確認と判断はすべて資格者が行っています」と業務フローごと説明できる状態を作ることが推奨されています。

Q. 所員が個人アカウントでバラバラに使っていて不安です。

一番多い事故の入口です。法人契約への一本化と、入力禁止情報のルールを一枚作るところが出発点になります。この整備も相談で一緒にできます。

最初の一歩


直近の相続案件をひとつ思い出して、着手から完了までの時間を「依頼者と話していた時間」と「机で書類を作っていた時間」に分けてみてください。後者の大きさが、AIが最初に効く場所です。

最初の一歩

まずは、お話を聞かせてください。

売り込みはしません。お話ししてみて合わないと感じたら、断ってください。

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