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導入と契約のことば

プロトタイプ

簡単にいうと


本番の前に作られる試作品のことです。画面の見た目や操作の流れを早い段階で形にして、関係者の認識を合わせるために作られます。

誤解しがちなこと


動く画面を見ると「もうほとんど完成では」と感じますが、プロトタイプは外見の試作であって、中身の作り込みはこれからです。モデルルームを見て「明日入居できますね」と言わないのと同じで、見た目の完成度と工事の進捗は別々に測ってください。

詳しく説明すると


プロトタイプとは、本格的な開発の前に作られる試作品のことです。画面の見た目、操作の流れ、中核のアイデアだけを先に形にして、関係者が同じものを見ながら議論できるようにします。

試作を挟む理由は、言葉の仕様書だけでは認識が揃わないからです。「使いやすい管理画面」という一文の解釈は人の数だけあり、完成後に「思っていたのと違う」が起きると、直す費用は跳ね上がります。先に安く作って早く間違える、というのが試作の思想です。生成AIの登場で試作の速度は大きく上がり、打ち合わせのその場で画面の案が出てくることも珍しくなくなりました。

たとえるなら、住宅のモデルルームです。間取りの感触や動線は確かめられますが、配管も基礎も本物ではありません。モデルルームの完成度に感心することと、わが家の工期を見積もることは、別の作業です。

PoCとの関係も整理しておきます。プロトタイプは「作る物の姿」を確かめる試作で、PoCは「効果が出るか」を確かめる試験です。画面はできたが効果は未検証、効果は出たが本番の作りはこれから、という組み合わせがあり得ます。提案の進み具合を測るときは、この二つを分けて聞くと現在地が正確になります。

実務での注意はひとつです。試作の速さは、本番の速さの約束ではありません。「一週間でこの画面ができたなら、完成も一か月では」という期待は、モデルルーム見学の翌月に引き渡しを求めるのに近い。試作から本番までに何が残っているのかの一覧を出してもらうのが、期待と工程を揃えるいちばん確かな方法です。

関連語: 「PoC(ピーオーシー)・実証実験」 「要件定義」 「ベータ版」

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