簡単にいうと
会社としてAIをどう使い、どう管理するかのルールと体制のことです。使ってよい業務、入れてはいけない情報、確認の責任者、といった決め事の全体を指します。
誤解しがちなこと
大企業だけの話に聞こえますが、社員が一人でもAIを仕事に使っているなら、その会社にはすでにガバナンスの問題があります(ルールがない、という状態として)。また、分厚い規程集が要るわけではありません。小さな会社の最初の一歩は、A4一枚で足ります。
詳しく説明すると
AIガバナンスとは、組織としてAIの利用を管理・統治するためのルール、体制、運用の総称です。
この言葉が中小企業にも届き始めた理由は、二つあります。ひとつは内側の事情で、社員が個人の判断でAIを使い始めると、顧客情報を入れてよいのか、出力をそのまま客先に出してよいのか、という判断が人によってばらばらになります。ルールがないことは、自由ではなく、ばらつきです。もうひとつは外側の事情で、取引先からの調査票や監査に、AI利用に関する設問が載り始めました。「決めていません」という回答が、取引の場面で通りにくくなりつつあります。
たとえるなら、社用車の運用です。車を買い与えるだけの会社はなく、誰が運転してよいか、事故のときどうするかを決めてから鍵を渡します。AIも同じで、道具の配布とルールの整備は一組です。
小さな会社での最初の一歩は、A4一枚に三つを書くことです。第一に、使ってよい業務と道具(下書き、要約、調べ物など)。第二に、入れてはいけない情報(顧客の個人情報、社外秘、取引先から預かった情報)。第三に、社外に出る成果物の最終確認者。この三点が明文化されているだけで、社内のばらつきの大半は収まり、取引先への回答も「当社の利用ルールがあります」から始められます。
注意点は、作って終わりにしないことです。AIの機能も社内の使い方も変わるので、年に一度の見直しをあらかじめ決めておく。ルールは石碑ではなく、道具の一部です。
関連語: 「個人情報」 「社外秘」 「セキュリティチェックシート」
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