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会社でAIを始める順番

会社でAIを、始める順番

AIの始め方の失敗は、だいたい同じ形をしています。先にツールを契約してしまうこと。道具から入ると、「で、これで何をするんだっけ」が後から来ます。順番を逆にするだけで、成功率は大きく変わります。ここでは、つくばの中小企業がゼロから始めるときの順番を、5つの段階で書きます。

ショルダーバッグを提げて歩き出す人の横姿のペン画

第1段階 時間の棚卸し(道具はまだ買わない)


最初にやるのは、AIの勉強ではありません。自分と社員の一週間から、「文章を書いていた時間」「情報を探していた時間」「転記していた時間」を書き出すことです。AIが最初に効くのはこの3つで、逆にここが少ない会社では、急いでAIを入れる理由もまだ薄い。棚卸しの結果が、この後の全部の判断の土台になります。

やり方は「時間の棚卸し」の記事に書きました。

第2段階 無料で、ひとつだけ試す


棚卸しで見つけた作業の中から、ひとつだけ選んで、無料の生成AI(ChatGPT、Gemini、Claudeのどれでも)で試します。選ぶ基準は「失敗しても誰も困らない作業」。社内向けの文章、下書き、要約あたりが安全です。

この段階の目的は効率化ではなく、手応えの確認です。「これは使える」「ここは思ったより駄目だ」という自分の実感が、この後の投資判断の物差しになります。人の話やニュースの評判は、物差しになりません。

苦手なことも先に知っておいてください。

第3段階 ルールを一枚つくる(ここを飛ばすと事故が起きる)


手応えが出たら、広げる前にルールです。難しい規程は要りません。紙一枚に、次の3つが書いてあれば十分です。

1. 入れてはいけない情報: お客さまの実名・連絡先、社員の個人情報、取引の金額詳細、社外秘の文書2. 出す前の確認: AIの文章・数字は、人が確認してから社外に出す。確認した人が責任を持つ3. 使っていい道具: 会社として認めるAIサービスの名前(野良の個人アカウント運用を防ぐ)

事故のほとんどは、能力ではなくルール不在から起きます。一枚あるだけで、社員は安心して試せるようになります。

第4段階 有料にして、業務データを扱えるようにする


無料プランのままでは、業務の中身を入れる使い方に進めません。入力を学習に使わない設定・契約(有料の個人プランや法人向けプラン)に切り替えて、初めて「実務の道具」になります。月々数千円からで、第1〜3段階を通ってきた会社なら、この金額の元が取れるかどうかは自分で判断できるはずです。

どの会社のどのプランにするかは、使う人数と扱う情報で変わります。迷ったらここが相談のしどころです。

第5段階 広げる。そして専用ツールはいちばん最後


一人で回るようになったら、同じ型(棚卸し→試す→ルール→有料)を他の社員に広げます。全員一斉ではなく、興味のある人から。社内に「聞ける人」が一人いるだけで、広がり方が変わります。

そして、業界向けの専用AIツールや月額の大きいシステムは、この一番最後です。汎用の生成AIで自社の使い方が分かった後なら、専用ツールの営業トークを自分の物差しで評価できます。順番が逆だと、その物差しがないまま契約書にはんこを押すことになります。

この順番の、正直な補足


最初の一歩


今日やるのは第1段階の最初の5分です。今週、夜まで残った日に何をしていたか、3つ書き出す。それだけで始まっています。

最初の一歩

まずは、お話を聞かせてください。

売り込みはしません。お話ししてみて合わないと感じたら、断ってください。

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